経理・税務ガイド

ボクシングジムの年間税務カレンダー【2026年版】

申告前提

個人事業主・12月決算を前提としています。法人申告の場合、決算月により期限が異なりますのでご注意ください。

月別イベント

22

ボクシングジムを経営する皆様、年間を通じた経理・税務のスケジュールは把握できていますか?リングやサンドバッグといった高額な設備投資、JBC(日本ボクシングコミッション)関連費用、トレーナーへの報酬支払い、プロテインなどの物販収入など、ボクシングジムならではの税務上の注意点が多く存在します。この年間税務カレンダーでは、個人事業主の皆様が2026年に対応すべき主要な税務イベントを月別に整理。確定申告や各種届出の期限はもちろん、ジム経営に特化した経費計上のポイントやインボイス制度への対応まで、見落としがちな項目を網羅しています。計画的な準備で、日々のトレーニング指導に集中できる環境を整えましょう。

1月

年末年始の休館明けで、新規入会キャンペーンを始めるジムも多い時期です。体験レッスンからの入会に注力しましょう。

重要

法定調書合計表・給与支払報告書提出

前年中に支払った報酬や給与について、税務署と市町村に提出します。トレーナーへの報酬も忘れずに計上しましょう。

1月31日税務署、市町村

業務委託トレーナーへの支払調書作成も忘れずに。

法定調書合計表給与支払報告書
重要

償却資産税申告書の提出

リング、サンドバッグ、トレーニングマシンなど、事業用固定資産に対する固定資産税の申告です。高額な設備が多いジムでは特に重要です。

1月31日市町村

取得価額10万円以上の設備は漏れなく計上しましょう。

償却資産申告書

2月

新規入会者の体験レッスンが活発になる時期です。入会金や月会費の計上漏れがないよう注意。

最重要

確定申告の準備・資料整理

前年分の売上や経費の最終確認を行い、確定申告に必要な書類を整理します。特にレシートや領収書の抜け漏れがないかチェックしましょう。

3月15日まで税務署

グローブやバンテージなどの消耗品費、シャワー利用による水道光熱費を見直しましょう。

売上帳仕入帳経費帳

3月

今月

確定申告の追い込みで多忙を極める時期です。特に高額な設備投資が多いジムは、減価償却計算に誤りがないか最終確認を。

最重要

所得税の確定申告・納付

前年1月1日から12月31日までの所得を計算し、確定申告書を提出・納税します。青色申告控除65万円を目指しましょう。

3月15日税務署

リング、サンドバッグ、トレーニングマシンの減価償却費計上を忘れずに。

確定申告書B青色申告決算書
重要

個人事業税の申告・納付

個人事業税は所得税の確定申告と同時に行われます。所得によって課税されるため、所得が一定額を超える場合は対象となります。

3月15日都道府県税事務所

プロボクシングジムは『興行』に該当する可能性があり、課税対象業種となるか確認が必要です。

所得税確定申告書
重要

消費税の確定申告・納付

消費税の課税事業者である場合、前年分の消費税を申告・納付します。インボイス制度により、適格請求書の保存が重要です。

3月31日税務署

法人契約での福利厚生利用や物販でインボイス発行が必要な場合があります。

消費税確定申告書

4月

新年度を迎え、学生会員の入会が増える傾向にあります。キャンペーンによる売上増に備えましょう。

源泉所得税の納付(前月分)

従業員や業務委託トレーナーに給与・報酬を支払っている場合、前月分の源泉所得税を納付します。納期特例を受けていない場合です。

毎月10日税務署

トレーナー報酬の源泉徴収漏れは税務調査で指摘されやすい項目です。

所得税徴収高計算書

5月

ゴールデンウィーク期間中の特別営業や休館に伴う売上変動に注意が必要です。

源泉所得税の納付(前月分)

従業員や業務委託トレーナーに給与・報酬を支払っている場合、前月分の源泉所得税を納付します。納期特例を受けていない場合です。

毎月10日税務署

ゴールデンウィーク期間中の特別営業や休館に伴う売上変動に注意し、会計ソフトへの入力漏れを防ぎましょう。

所得税徴収高計算書

6月

夏に向けてダイエット目的の会員が増加傾向にあります。プロテインやサプリメントの物販も動き出す時期です。

源泉所得税の納付(前月分)

従業員や業務委託トレーナーに給与・報酬を支払っている場合、前月分の源泉所得税を納付します。納期特例を受けていない場合です。

毎月10日税務署

住民税の納付書が届き始める時期です。口座振替を設定しているか確認しましょう。

所得税徴収高計算書

住民税の納付(第1期)

前年分の所得に応じて課税される住民税の第1期納付期限です。忘れずに納付しましょう。

6月中に各市町村が定める期限市町村

特別徴収(給与天引き)の場合は、従業員の住民税納付も行います。

住民税納税通知書

7月

夏期講習やイベントで臨時収入がある場合は、正確な記帳を忘れずに行いましょう。

重要

源泉所得税の納付(納期特例分)

納期特例の承認を受けている場合、1月から6月までの源泉所得税をまとめて納付します。対象となる報酬を再確認しましょう。

7月10日税務署

プロ選手のファイトマネーの一部をジムが受け取る場合、その源泉徴収にも注意が必要です。

所得税徴収高計算書
重要

労働保険料の年度更新

労働保険(労災保険・雇用保険)の保険料を計算し、納付します。従業員を雇用しているジムは忘れずに手続きしましょう。

7月10日労働基準監督署、ハローワーク

プロボクサーやトレーナーの雇用形態によって加入状況が異なります。

労働保険確定保険料申告書

所得税の予定納税(第1期)

前年の所得税額に応じて、今年の所得税の一部を前払いする制度です。税務署から送付される通知書を確認し、期限内に納付しましょう。

7月31日税務署

大幅な売上減が見込まれる場合は、予定納税額の減額申請も可能です。

予定納税額の通知書

8月

お盆期間中の営業体制と売上管理を徹底し、会計ソフトへの入力漏れがないか確認しましょう。

源泉所得税の納付(前月分)

従業員や業務委託トレーナーに給与・報酬を支払っている場合、前月分の源泉所得税を納付します。納期特例を受けていない場合です。

毎月10日税務署

お盆期間中の営業体制と売上管理を徹底し、会計ソフトへの入力漏れがないか確認しましょう。

所得税徴収高計算書

9月

秋のスポーツシーズンに向けたプロモーションを強化する時期です。広告宣伝費の予算と効果を検証しましょう。

源泉所得税の納付(前月分)

従業員や業務委託トレーナーに給与・報酬を支払っている場合、前月分の源泉所得税を納付します。納期特例を受けていない場合です。

毎月10日税務署

秋のスポーツシーズンに向けたプロモーションを強化する時期です。広告宣伝費の予算と効果を検証しましょう。

所得税徴収高計算書

住民税の納付(第2期)

前年分の所得に応じて課税される住民税の第2期納付期限です。忘れずに納付しましょう。

9月中に各市町村が定める期限市町村

口座振替を利用している場合は、残高確認を忘れずに。

住民税納税通知書

10月

年末に向けて、会員継続キャンペーンや新規入会キャンペーンを検討する時期です。広告宣伝費の効果的な活用を。

源泉所得税の納付(前月分)

従業員や業務委託トレーナーに給与・報酬を支払っている場合、前月分の源泉所得税を納付します。納期特例を受けていない場合です。

毎月10日税務署

年末に向けて、会員継続キャンペーンや新規入会キャンペーンを検討する時期です。

所得税徴収高計算書

所得税の予定納税(第2期)

前年の所得税額に応じて、今年の所得税の一部を前払いする制度です。税務署から送付される通知書を確認し、期限内に納付しましょう。

10月31日税務署

確定申告時の納税額を減らすため、事前の資金計画が重要です。

予定納税額の通知書

11月

年末のプロテストやアマチュア大会に向けた指導が本格化する時期です。遠征費などの経費計上漏れに注意しましょう。

源泉所得税の納付(前月分)

従業員や業務委託トレーナーに給与・報酬を支払っている場合、前月分の源泉所得税を納付します。納期特例を受けていない場合です。

毎月10日税務署

年末のプロテストやアマチュア大会に向けた指導が本格化する時期です。遠征費などの経費計上漏れに注意。

所得税徴収高計算書

12月

年末年始の特別営業や休館による売上変動に注意し、消耗品の最終在庫確認と大掃除を進めましょう。

重要

年末調整の実施(従業員がいる場合)

従業員がいる場合、年末調整を行います。書類の配布・回収、保険料控除などの確認を期間内に完了させましょう。

12月中に実施従業員、税務署

プロボクサーを雇用している場合、給与所得としての年末調整が必要です。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

消費税の確定申告準備

課税事業者である場合、翌年3月の消費税申告に向けた準備を開始します。特にインボイス制度対応として、適格請求書の整理を始めましょう。

翌年3月31日まで税務署

物販の売上と仕入におけるインボイス対応状況を確認しましょう。

適格請求書帳簿
重要

期末棚卸の実施

販売用のグローブ、バンテージ、プロテインなどの在庫を年末に棚卸しします。正確な棚卸高は売上原価の計算に不可欠です。

12月31日時点内部資料

消耗品として購入した練習用具と販売用商品を区別して管理しましょう。

棚卸表

年間まとめ

ボクシングジムの年間税務は、高額な設備投資に伴う減価償却、消耗品の頻繁な交換、トレーナーへの報酬形態、そしてJBC関連費用といった業界固有の要素が特徴です。インボイス制度への対応も進み、適格請求書の受領・保存が重要になります。年間を通じて、これらの特殊性を理解し、計画的に記帳と申告を行うことが、健全なジム経営の基盤となります。

確定申告に向けた準備スケジュール

1

会計ソフトへの入力状況を確認し、未入力分を整理。領収書や請求書の紛失がないかチェック。

2

固定資産台帳の確認と減価償却費の計算。JBC関連費用やトレーナー報酬の支払いを再確認。

3

売上と経費の最終確認。物販商品の棚卸しを実施。会計ソフトで試算表を作成し、大きなずれがないか確認。

4

確定申告書を作成し、期限までに税務署へ提出。e-Tax利用で65万円控除を目指しましょう。

プロのアドバイス

  • リングやサンドバッグは高額な固定資産。一括経費にせず、耐用年数に応じた減価償却を計画的に行いましょう。特にリングは10年償却が一般的です。
  • プロテスト受験料やJBC年会費、プロライセンス維持費など、JBC関連費用は『諸会費』や『支払手数料』で適切に計上し、プロジムとしての活動を明確にしましょう。
  • トレーナーへの報酬は、雇用契約か業務委託契約かで源泉徴収や消費税の扱いが大きく異なります。契約実態に合わせて正しく処理し、税務署からの指摘を避けましょう。
  • ジム内で販売するグローブ、バンテージ、プロテインなどの物販商品は、期末に必ず棚卸しを行い、『仕入高』と『期末商品棚卸高』を正確に計上してください。
  • シャワー設備利用による水道光熱費や、練習用具の消耗品費は高くなりがちです。これらの経費は細かく記録し、節税の機会を最大限に活用しましょう。個別の経費計上の可否は税理士に相談を。

免責事項:この情報は一般的な参考情報であり、個別の税務判断を提供するものではありません。具体的な税務上の判断については、税理士等の専門家にご相談ください。