マーケティング会社の税務・経理FAQ【2026年版】
FAQ数
20問
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デジタルマーケティング業界はトレンドの変化が激しく、多岐にわたるサービスやツールを駆使します。そのため、広告費やツール利用料、外注費などの経費処理は複雑になりがちです。本FAQでは、マーケティング会社や個人事業主が直面しやすい税務・経理の疑問に焦点を当て、適切な会計処理や法制度への対応について解説します。日々の業務で発生する経費の仕訳から、インボイス制度、確定申告まで、効率的かつ正確な経理業務をサポートします。
マーケティング会社の主要経費と仕訳
クライアントから預かった広告費を媒体に支払う場合、「預り金」として処理し、自社の運用手数料のみを売上計上する「純額処理」と、預かった広告費を売上、支払いを広告宣伝費とする「総額処理」のどちらかを選択し、一貫した処理が重要です。契約書の内容と合わせて検討し、税理士にご相談ください。
出典: 国税庁 タックスアンサー No.6101
税理士にご相談ください
この項目は個別の状況により判断が異なります。税理士等の専門家にご相談されることをお勧めします。
SEOツールやMAツール、アクセス解析ツールなどの月額・年額利用料は、通常「ソフトウェア利用料」や「支払手数料」として経費計上します。年間契約で一括払いした場合、使用期間に応じて「前払費用」として按分処理が必要なケースもあります。利用目的や契約形態を確認しましょう。
フリーランスのライター、Webデザイナー、動画クリエイターなどへの報酬は、所得税法上の「原稿料」や「デザイン料」に該当する場合、源泉徴収(10.21%)義務が生じることが多いです。支払いの都度、源泉徴収を行い、翌月10日までに納付する必要があります。契約内容をよく確認しましょう。
出典: 国税庁 タックスアンサー No.2792
自宅の一部を事務所として使用している場合、家賃、光熱費、通信費などを事業で使用している割合(面積や時間など合理的な基準)で按分し、「家事按分」として経費計上が可能です。按分率は税務調査で根拠を問われる可能性があるため、明確な基準を設けて記録しておきましょう。この経費を落とせるかは税理士に相談してください。
税理士にご相談ください
この項目は個別の状況により判断が異なります。税理士等の専門家にご相談されることをお勧めします。
事業に必要な知識やスキルの向上を目的としたセミナー受講料は「研修費」、専門書籍の購入費は「図書費」として経費計上が可能です。マーケティング業界はトレンドの変化が速いため、継続的な学習は事業に不可欠な投資とみなされます。
インボイス制度への対応と注意点
主なクライアントが企業(BtoB)である場合、適格請求書発行事業者登録は必須です。登録しないとクライアントは仕入税額控除を受けられず、取引から敬遠されるリスクがあります。また、外注先のフリーランスが免税事業者である場合、その外注費に対する仕入税額控除が受けられなくなる点も注意が必要です。
免税事業者であるフリーランスに業務を委託した場合、その報酬に対する消費税は仕入税額控除の対象外となります。経過措置として一定期間は控除割合が設定されていますが、最終的には全額控除不可となります。外注先選定や契約時に、相手が適格請求書発行事業者か確認することが重要です。
出典: 国税庁 インボイス制度特設サイト
課税事業者で、かつクライアントが仕入税額控除を求める場合は登録が必須です。免税事業者であっても、クライアントからの要望が強く、取引維持のために登録を検討するケースも多く見られます。自身の事業状況と取引先との関係性によって判断が異なりますので、税理士に相談してください。
税理士にご相談ください
この項目は個別の状況により判断が異なります。税理士等の専門家にご相談されることをお勧めします。
確定申告の準備とポイント
青色申告で65万円の特別控除を受けるには、「不動産所得または事業所得があること」「青色申告承認申請書を提出していること」「正規の簿記の原則に従って記帳していること(複式簿記)」「貸借対照表と損益計算書を添付すること」「e-Taxによる申告または電子帳簿保存を行うこと」が主な要件です。
出典: 国税庁 タックスアンサー No.2070
成果報酬型契約では、報酬が確定するタイミングが重要です。一般的には、成果が確定し、報酬請求権が発生した時点で売上を計上します。会計期間をまたぐ契約の場合、期間帰属を誤ると期間損益に影響が出ますので、契約書の内容と実績報告に基づいて慎重に判断しましょう。この経費を落とせるかは税理士に相談してください。
税理士にご相談ください
この項目は個別の状況により判断が異なります。税理士等の専門家にご相談されることをお勧めします。
取得価額が10万円以上のPCやディスプレイは、原則として「減価償却資産」として計上し、法定耐用年数(電子計算機は4年、事務機器は5年など)に応じて複数年にわたって経費化します。ただし、青色申告者であれば30万円未満の資産は「少額減価償却資産の特例」により一括で経費計上可能です。
出典: 国税庁 タックスアンサー No.5408
開業から事業拡大までの届出
「個人事業の開業届出書」を税務署に開業から1ヶ月以内、「青色申告承認申請書」を開業から2ヶ月以内(または1月15日まで)に提出するのが一般的です。従業員を雇用する場合は「給与支払事務所等の開設届出書」も必要です。適格請求書発行事業者登録も検討しましょう。
出典: 国税庁 タックスアンサー No.2090, No.2070
従業員を雇用し給与を支払う場合、「給与支払事務所等の開設届出書」を税務署に提出する必要があります。また、給与から源泉所得税を徴収し納付する義務が生じます。源泉所得税の納期の特例を利用する場合は、別途申請書が必要です。
出典: 国税庁 タックスアンサー No.2501
原則として、基準期間(前々年)の課税売上が1,000万円を超えた場合に、その2年後から課税事業者となります。また、特定期間(前年上半期)の課税売上が1,000万円を超えた場合も課税事業者となることがあります。課税事業者となる場合は「消費税課税事業者選択届出書」の提出が必要です。
出典: 国税庁 タックスアンサー No.6501
マーケティング会社の税務Q&A
クライアントとの契約書で、広告費の取り扱い(代理店が立て替えて請求するのか、手数料のみを請求するのか)を明確に記載し、その内容と会計処理(預り金を使うか、売上・仕入として計上するか)を一致させることが重要です。税務調査では整合性が確認されるため、証拠書類を整備しましょう。
ツールの利用契約書、請求書、支払いの記録はもちろん、ツールを使って行った施策やその効果、レポートなどを記録・保管することで、ツール利用料が事業に必要不可欠な経費であることの根拠を明確にできます。特に高額なツールの場合に有効です。
新規でフリーランスに外注する際は、事前に適格請求書発行事業者登録の有無を確認しましょう。また、源泉徴収が必要な報酬の場合は、契約書にその旨を明記し、報酬額から源泉所得税を差し引いて支払う旨を合意しておくことで、後のトラブルを防ぎ、適切な税務処理を行えます。
顧客データを取り扱うマーケティング会社は、個人情報保護法の遵守が必須です。そのために必要なセキュリティソフト導入費用、データ管理システムの利用料、従業員への研修費用などは、事業に必要な経費として計上可能です。法令遵守のための投資は、信頼性の維持にも繋がります。
成果報酬型契約では、売上発生の基準(例: CV達成時、特定のKPI達成時)を契約書に明記し、社内でも会計処理のルールを統一することが重要です。これにより、会計期間をまたぐ売上計上ミスを防ぎ、四半期ごとの正確な予実管理や経営判断に役立てることができます。
この情報は一般的な参考情報であり、個別の税務判断を提供するものではありません。具体的な税務上の判断については、税理士等の専門家にご相談ください。
免責事項:この情報は一般的な参考情報であり、個別の税務判断を提供するものではありません。具体的な税務上の判断については、税理士等の専門家にご相談ください。