経理・税務ガイド

インド料理店の年間税務カレンダー【2026年版】

申告前提

個人事業主・12月決算を前提

月別イベント

21

インド料理店の経営者の皆様、2026年の年間税務カレンダーへようこそ。タンドール窯の減価償却、多種多様なスパイスや食材の仕入れ、外国人調理師の雇用に伴う源泉徴収など、インド料理店特有の経理・税務事項は多岐にわたります。このカレンダーで、確定申告や消費税申告、各種届出の期限を把握し、計画的な資金繰りと税務処理を進めましょう。忙しい調理や接客の合間にも、スムーズに税務業務をこなすための道しるべとしてご活用ください。

1月

年末年始の営業で仕入れが増え、食材費や人件費の計上が重要となる時期です。

重要

前年分の法定調書提出

前年中に支払った報酬や給与に関する法定調書を税務署へ提出します。

1月31日税務署
給与所得の源泉徴収票報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
重要

償却資産申告書の提出

事業用の固定資産(タンドール窯、厨房設備など)の償却資産税を申告します。

1月31日市町村役場

高額なタンドール窯や排気設備など、飲食業特有の設備は漏れなく計上しましょう。

償却資産申告書

2月

比較的閑散期に入り、確定申告書類作成に集中できる時期です。

最重要

確定申告準備の本格化

領収書や帳簿の整理、クラウド会計ソフトへの入力など、確定申告に向けた最終準備を行います。

2月中自宅または税理士事務所

スパイス、ダル、バスマティライスなどの期末棚卸を最終確認し、売上原価の計算に備えましょう。

3月

今月

年間で最も重要な確定申告のピークを迎えます。計画的な準備が不可欠です。

最重要

所得税確定申告

前年分の所得税の確定申告書を提出し、納税します。

3月15日税務署
所得税確定申告書青色申告決算書
最重要

消費税申告・納税

課税事業者は、前年分の消費税の確定申告書を提出し、納税します。

3月31日税務署

インボイス発行事業者からの仕入れに係る消費税額の控除には、適格請求書の保存が必須です。

消費税確定申告書

4月

新生活が始まり、ランチ需要が増える時期。メニュー構成と原価率のバランスを再確認しましょう。

新年度の仕入れ計画見直し

確定申告を終え、前年度の売上・経費を基に、新年度のスパイスや食材の仕入れ計画を見直します。

4月中事業計画

インド食材専門輸入業者との価格交渉や、デリバリープラットフォームの手数料体系の確認も行いましょう。

5月

ゴールデンウィークで集客が増える可能性があるため、食材の在庫管理と人件費の調整が重要です。

重要

自動車税の納付

事業用車両を所有している場合、自動車税を納付します。

5月末都道府県税事務所

固定資産のメンテナンス計画

タンドール窯や排気設備、グリストラップなどの定期メンテナンス計画を立てます。

5月中自店

メンテナンス費用が多額になる場合、修繕費か資産計上か税理士に相談してください。

6月

夏に向けてインドビールやラッシーの仕入れが増加します。在庫管理と鮮度維持に注意しましょう。

重要

住民税特別徴収税額決定通知書の確認

従業員がいる場合、市町村から特別徴収の住民税額決定通知書が届きます。給与から天引きして納付します。

6月上旬(納付は毎月10日)従業員の居住地市町村

上半期の経営状況レビュー

上半期(1月〜6月)の売上、経費、利益をレビューし、下半期の経営計画に反映させます。

6月中自店

インドビールやラッシーなど、夏に向けて需要が高まる商品の仕入れ状況と原価率を確認しましょう。

7月

夏本番で、冷たいラッシーやビールがよく売れます。テイクアウトやデリバリーの需要も高まります。

重要

源泉所得税・住民税の納付(納期特例者)

納期特例の承認を受けている場合、1月〜6月分の源泉所得税・住民税をまとめて納付します。

7月10日税務署
所得税徴収高計算書
重要

労働保険の年度更新

従業員を雇用している場合、労働保険料の年度更新手続きを行います。

7月10日労働基準監督署・ハローワーク
重要

外国人調理師の在留資格確認

外国人調理師を雇用している場合、在留資格の更新時期が近づいていないか確認し、必要な手続きを促します。

7月中出入国在留管理局

ビザの期限切れは深刻な問題に発展するため、早めの確認が必須です。

8月

お盆期間中の集客増に備え、人件費や材料費の管理を徹底しましょう。特にバスマティライスや肉類の仕入れに注意。

重要

個人事業税の納付(第1期)

都道府県から送付される納税通知書に基づき、個人事業税の第1期分を納付します。

8月末都道府県税事務所

9月

比較的落ち着く時期です。来年の事業計画や新しいメニュー開発に時間を割くことができます。

メニュー改定と原価計算

秋の食材を取り入れた季節限定メニューの導入を検討し、新しいメニューの原価計算を行います。

9月中自店

スパイスの配合変更に伴う原価率の変動にも注意が必要です。

10月

涼しくなり、温かいカレーの需要が高まります。年末商戦に向けた準備も開始しましょう。

重要

消費税のインボイス制度対応再確認

適格請求書発行事業者からの仕入れが適切に行われているか、インボイスの保存状況を再確認します。

10月中自店

特にインド食材専門輸入業者や酒類卸業者からの仕入れについて確認を徹底しましょう。

11月

年末の忘年会需要に向け、コースメニューの原価計算やプロモーション計画を立てる時期です。

重要

年末調整の準備開始

従業員がいる場合、年末調整に必要な書類(扶養控除等申告書など)の回収を始めます。

11月中従業員

ハラル認証の更新確認

ハラル対応メニューを提供している場合、認証の有効期限を確認し、更新手続きの準備をします。

11月中ハラル認証機関

認証の維持費用も経費として計上可能です。

12月

年末年始の繁忙期を迎えます。食材の大量仕入れと正確な在庫管理が、翌年の売上原価に大きく影響します。

重要

年末調整の実施

従業員の年末調整を完了し、源泉徴収票を作成します。

12月31日税務署(翌年1月提出)
重要

源泉所得税・住民税の納付(納期特例者)

納期特例の承認を受けている場合、7月〜11月分の源泉所得税・住民税をまとめて納付します。

12月10日税務署
所得税徴収高計算書
最重要

期末棚卸の実施

年末に在庫しているスパイス、ダル、バスマティライス、肉類、ナン生地材料などの棚卸を行います。

12月31日自店

自家製ラッシーやチャイの原材料、未販売のナンなども忘れずに計上しましょう。

年間まとめ

インド料理店の年間税務は、タンドール窯や排気設備の減価償却、多様なスパイスや食材の仕入れ、外国人調理師の雇用に関する源泉徴収など、専門的な知識が求められます。このカレンダーを活用し、確定申告や消費税申告、各種届出の期限を確実に守り、健全な店舗運営を目指しましょう。特に期末の棚卸は、スパイスの種類が多いため、正確な計上が重要です。

確定申告に向けた準備スケジュール

1

期末棚卸の準備開始(スパイス、ダル、米、ナン生地材料など)

2

売上・仕入伝票の整理とクラウド会計ソフトへの入力完了

3

固定資産台帳の確認と減価償却費の計算

4

青色申告決算書・所得税確定申告書の作成と提出

5

消費税の課税事業者であれば消費税申告書の作成と提出

プロのアドバイス

  • タンドール窯は高額な固定資産です。導入費用は減価償却費として複数年にわたって計上し、修繕費との区別を明確にしましょう。大規模な修理は資産計上の可能性もあります。
  • スパイスやダル(豆)、バスマティライスなどの原材料は、種類が多いため期末棚卸の漏れがないよう注意が必要です。自家ブレンド用のスパイスも計上対象です。
  • 外国人調理師を雇用している場合、在留資格の確認と、源泉徴収義務を適切に履行しているか定期的にチェックしましょう。年末調整も忘れずに。
  • ラッシーやチャイ、ナン生地など自家製で提供するメニューの原材料費も「仕入高」として計上し、自家消費分は売上計上を忘れずに。この経費を落とせるかは税理士に相談してください。
  • ハラル対応メニューを提供している場合、ハラル認証取得費用や維持費用は「支払手数料」または「雑費」として計上可能です。認証機関からのインボイス保存も徹底しましょう。

免責事項:この情報は一般的な参考情報であり、個別の税務判断を提供するものではありません。具体的な税務上の判断については、税理士等の専門家にご相談ください。