タイ料理店の年間税務カレンダー【2026年版】
申告前提
個人事業主・12月決算を前提
月別イベント
22件
タイ料理店のオーナー様、2026年の年間税務カレンダーへようこそ。独特の食材仕入れや外国人調理師の雇用、インボイス制度への対応など、タイ料理店ならではの経理・税務のポイントを押さえ、計画的に業務を進めるためのガイドです。日々の仕訳から確定申告まで、主要なイベントを月ごとに確認し、税務上の見落としを防ぎましょう。この情報は一般的な参考情報であり、個別の税務判断を提供するものではありません。具体的な税務上の判断については、税理士等の専門家にご相談ください。
1月
年末年始の繁忙期を終え、落ち着いて経理業務に取り組める時期です。食材の棚卸しと廃棄ロスの確認も行いましょう。
法定調書合計表・給与支払報告書等の提出
前年分の給与所得の源泉徴収票や報酬等の支払調書を税務署と市区町村に提出します。外国人調理師を雇用している場合、給与支払金額の確認も重要です。
外国人調理師への給与や業務委託費の記載内容を再確認しましょう。
償却資産申告書の提出
固定資産税の対象となる事業用資産(厨房設備、排気設備、グリストラップ、POSレジなど)を所有している場合、その詳細を市区町村に申告します。
タイ式調理器具(クロックなど)や内装工事費などの固定資産計上漏れに注意が必要です。
消費税の確定申告(課税事業者のみ)
課税事業者の場合、前年分の消費税の確定申告と納税を行います。インボイス制度対応で仕入れ税額控除の要件確認が必要です。
タイ食材専門輸入業者からの仕入れにおける適格請求書(インボイス)の受領状況を確認しましょう。
2月
確定申告の追い込み時期です。タイ料理店特有の食材や経費の計上漏れがないか、慎重に確認を進めましょう。
所得税確定申告の準備開始
所得税確定申告に向け、売上帳、仕入帳、経費帳の最終確認、領収書やレシートの整理、会計ソフトへの入力漏れがないかを確認します。
パクチー、レモングラス、ナンプラーなどの独特な食材の仕入れ伝票や、現地ビールなどのドリンク仕入れを重点的に確認しましょう。
青色申告決算書・収支内訳書の作成
青色申告控除を受けるための青色申告決算書、または白色申告の収支内訳書を作成します。減価償却費の計算も行います。
厨房設備や排気設備、グリストラップなどの固定資産の減価償却費を正確に計上しましょう。
3月
今月税務上の年間で最も重要な月です。提出期限を厳守し、不明点があれば速やかに税理士に相談しましょう。
所得税確定申告書の提出と納税
前年分の所得税の確定申告書を税務署に提出し、所得税を納付します。青色申告特別控除の適用要件を満たしているか最終確認を。
外国人調理師の給与にかかる源泉徴収税額や、タイ食材の仕入れ原価、排気設備等の修繕費の計上を適切に行えているか最終確認が必要です。この経費を落とせるかは税理士に相談してください。
消費税の確定申告書の提出と納税(課税事業者のみ)
課税事業者である場合、消費税の確定申告書を提出し、消費税を納付します。インボイス制度による仕入れ税額控除の適用を忘れずに。
タイ食材輸入業者や酒類卸業者からの仕入れで受け取った適格請求書(インボイス)の保存を徹底しましょう。
贈与税の申告と納税
もし事業資金などで贈与を受けた場合は、贈与税の申告と納税が必要になります。基礎控除額を超える贈与は申告義務があります。
開業資金や設備投資資金として親族等から支援を受けた場合は確認が必要です。
4月
確定申告後の落ち着きを取り戻し、次年度の事業計画や経費削減策を検討する良い機会です。食材の廃棄ロス削減も視野に入れましょう。
前年分の所得税・消費税の振替納税
確定申告時に振替納税を選択した場合、指定された日に税金が口座から引き落とされます。残高不足に注意しましょう。
振替日前に、タイ食材の仕入れや家賃などの事業用資金と納税資金のバランスを確認しましょう。
5月
新緑の季節。新しいハーブや野菜の仕入れルート開拓や、季節限定メニューの開発で顧客を惹きつけましょう。
自動車税の納付
事業用の車両を所有している場合、自動車税を納付します。軽自動車税は5月末が期限です。
食材の仕入れやデリバリーに自家用車を事業兼用している場合、家事按分を適切に行いましょう。
6月
梅雨の時期は客足が鈍ることもあります。デリバリーサービス強化や雨の日限定メニューなどで売上維持を図りましょう。排気・臭気設備の点検も重要です。
住民税の納付(普通徴収の場合)
普通徴収の場合、年4回に分けて住民税を納付します。第1期分の納付期限は6月末です。
事業収益の状況に合わせて、納税資金の準備を計画的に行いましょう。
7月
夏はトムヤムクンやグリーンカレーなど辛い料理が人気を集める季節です。売上増を見込み、納税資金の準備を怠らないようにしましょう。
所得税の予定納税(第1期分)
前年分の所得税額が一定額以上の場合、本年分の所得税を前払いする予定納税があります。第1期分の納付期限は7月末です。
タイ料理店の売上は季節変動があるため、予定納税額が実際の所得と大きく乖離する場合は減額申請も検討しましょう。この判断は税理士に相談してください。
源泉所得税・住民税の納付(納期特例適用者)
従業員がいる場合、1月から6月までの源泉所得税と住民税をまとめて納付します。納期特例の承認を受けている事業者が対象です。
外国人調理師を雇用している場合、源泉徴収漏れや計算ミスがないか特に注意が必要です。
労働保険の年度更新
従業員を雇用している場合、前年度の労働保険料の確定申告と今年度の概算保険料の申告・納付を行います。
タイ人スタッフの雇用状況も正確に反映させましょう。
8月
お盆期間は観光客や帰省客で賑わうことが予想されます。食材の安定供給とスタッフの確保が課題となる時期です。
個人事業税の納付(第1期分)
事業所得が一定額以上の場合、個人事業税の納税通知書が送付されます。第1期分の納付期限は8月末です。
お盆期間中の特別メニューやイベントによる売上増も考慮に入れ、納税資金を確保しておきましょう。
9月
夏の疲れが出やすい時期でもあります。店舗や設備のメンテナンスを行い、快適な環境を保ちましょう。特に排気設備の清掃は重要です。
消費税の納税(中間申告・年1回の場合)
課税売上高が4,800万円超の場合、中間申告義務が生じることがあります。年1回の中間申告の場合、9月末が期限です。
タイ料理店の売上が好調な場合は、中間申告の義務が発生していないか確認しましょう。
10月
涼しくなり、温かいタイカレーや麺料理が恋しくなる季節です。メニューの季節感を意識し、集客に繋げましょう。
インボイス制度対応状況の確認
インボイス制度導入から時間が経過し、仕入先からの適格請求書の受領状況や、自店が発行する請求書のフォーマットが適切か定期的に確認しましょう。
タイ食材専門業者や酒類卸業者からの仕入れにおいて、適格請求書が確実に発行されているか再確認が必要です。
11月
年末の繁忙期に向けて、タイ食材の安定的な確保、特に生鮮ハーブの鮮度維持と在庫管理が重要になります。スタッフのシフト調整も早めに行いましょう。
所得税の予定納税(第2期分)
所得税の予定納税がある場合、第2期分の納付期限は11月末です。
年末商戦に向けた仕入れや広告宣伝費が増える前に、納税資金を確保しておきましょう。
個人事業税の納付(第2期分)
個人事業税の納税通知書が送付されている場合、第2期分の納付期限は11月末です。
忘年会シーズンなど年末の繁忙期に備え、資金繰り計画に納税分を組み込みましょう。
12月
忘年会やクリスマス、年末年始の需要が高まる繁忙期です。計画的な仕入れと人員配置で、最大限の売上を目指しましょう。同時に、来年の確定申告に向けた準備も視野に入れます。
年末調整(従業員がいる場合)
従業員を雇用している場合、年末調整を行います。従業員から必要書類を回収し、所得税の過不足を精算します。
外国人調理師を含む全従業員の情報を正確に把握し、手続きを進めましょう。
消費税の納税(中間申告・年3回の場合)
課税売上高が4,800万円超で中間申告義務があり、年3回の場合、第3期分の納付期限は12月末です。
年末の売上状況を見込み、納税資金を確保しましょう。
年間の経理書類整理と棚卸し
確定申告に備え、年間の売上伝票、仕入伝票、経費の領収書・レシートを整理します。期末の棚卸しを正確に行いましょう。
パクチー、レモングラス、ガランガル、ナンプラー、ココナッツミルク、タイ米、各種スパイスなど、独特の食材の棚卸し漏れは税務調査で指摘されやすい項目です。自家消費分も忘れずに計上しましょう。
年間まとめ
タイ料理店の年間税務は、確定申告や消費税申告、予定納税が主なイベントです。特に、独特のタイ食材の仕入れや外国人調理師の雇用に関する経理処理、インボイス制度への対応は、日々の記帳から計画的に行う必要があります。年末の棚卸しは、パクチーなどの生鮮ハーブからタイ米まで漏れなく実施し、正確な利益計算に繋げましょう。この情報は一般的な参考情報であり、個別の税務判断を提供するものではありません。具体的な税務上の判断については、税理士等の専門家にご相談ください。
確定申告に向けた準備スケジュール
タイ食材の仕入れ伝票、経費の領収書を月次で整理し、会計ソフトに入力する習慣をつけましょう。
外国人調理師の給与明細や源泉徴収簿の確認、およびタイ食材の棚卸しリストの作成に着手しましょう。
青色申告決算書・収支内訳書の作成を開始し、減価償却費の計算や売上・原価の最終確認を行いましょう。
確定申告書と消費税申告書(課税事業者の場合)を提出期限までに提出し、納税資金を準備しましょう。
プロのアドバイス
- タイ食材専門輸入業者からの仕入れは、インボイス制度対応の適格請求書を必ず受領・保存しましょう。特に、アライドコーポレーションなど特定の業者からの仕入れは重要です。
- パクチーやレモングラスなどの生鮮ハーブは鮮度管理が難しく廃棄ロスが発生しやすいですが、期末の棚卸しでは未使用分を正確に計上し、自家消費分も忘れずに売上計上しましょう。
- 外国人調理師を雇用している場合、在留資格の確認はもちろん、給与支払における源泉徴収義務や年末調整手続きを適切に行い、税務上のリスクを回避しましょう。
- 厨房の排気・臭気対策設備やグリストラップの清掃・修繕費用は、規模により修繕費か固定資産かで処理が異なります。大規模な改修は減価償却対象となるため、税理士に相談して判断してください。
- タイビール(シンハー、チャーンなど)の仕入れは、酒類卸業者からの適格請求書を確実に保管し、仕入れ税額控除の適用漏れがないようにしましょう。
免責事項:この情報は一般的な参考情報であり、個別の税務判断を提供するものではありません。具体的な税務上の判断については、税理士等の専門家にご相談ください。